【紅茶コラム】日本語「紅茶」英語「black tea(黒い茶)」の理由と「ポットのための一杯」の要否

紅茶は読んで字のごとく、紅いお茶です。

しかし一般的な紅茶を表す英語「black tea」は、黒いお茶です。

何故このような違いが生まれるのでしょうか?

その理由はシンプルです。

日本で淹れた紅茶は紅いですが、イギリスで淹れた紅茶は黒いからです。

土地で変わる紅茶の質と「ポットのための一杯」の是非

日本で淹れた紅茶は、紅い茶の名に恥じぬ綺麗な紅い色です。

しかしヨーロッパで紅茶を淹れると、真っ黒なblack teaになります。

この原因は水質の違いにあります。

日本で蛇口をひねって出てくるのは軟水ですが、ヨーロッパで蛇口をひねって出てくるのは硬水だからです。

水質だけでそんなに色が変わるのか?と侮るなかれ、紅茶は色どころか味すらも、水質で全く違うものとなってしまいます。

紅茶を嗜む人なら知っているかもしれませんが、紅茶を淹れるのに適しているのは日本で豊富に手に入る「軟水」です。

ヨーロッパの水「硬水」はハッキリ言って紅茶を淹れるには不向きです。

水質による色と味の違いはこうです。

軟水で淹れた紅茶は色が薄く、味は濃く出ます。

硬水で淹れた紅茶は色は濃く、味が薄く出ます。

ゆえに、ヨーロッパで紅茶を淹れる場合には、味を濃くするための「ポットのための一杯」が必要になるのです。

蛇口から硬水の出るヨーロッパだからこそ「ポットのための一杯」という文化が成り立ちます。

しかし、ただでさえ色は濃く出る硬水の紅茶に、さらにもう一杯の茶葉を入れているので、色だけはさらに濃くなってしまいます。

これで完全なるブラックティーの出来上がりというわけです。

反対に軟水を用いて淹れる紅茶は暗い色にならず、中国種の茶葉では明るい琥珀色、アッサム種では綺麗な紅色となります。

しかし味は濃いですから、「ポットのための一杯」を入れればとても渋い一杯が出来てしまいます。

日本の水は軟水ゆえ、日本で紅茶を淹れる場合には「ポットのための一杯」を入れないのが正しい淹れ方となるのです。

機会のある人は、ぜひ一度テイスティングを試してみてください。

軟水と硬水でそれぞれ同じ茶葉を同じ量、同じ時間で抽出し、味や色の違いを直に感じるのです。

その違いは見た目にも味にも思いの外はっきりと現れるので、少し紅茶を飲み慣れている人であれば味の違いには驚くでしょう。

軟水は、日本なら水道水をそのまま使えばOKです。(地域によっては硬度の高いところもあるかもしれませんが)

硬水は、硬度200~300前後のペットボトルの水を使いましょう。

市販の有名どころだと「エビアン(硬度300)」あたりがちょうどいいですよ。

ゲロルシュタイナー(硬度1300)はちょっと硬度が高過ぎるかもしれません。

ちなみに僕は、やっぱり軟水で淹れる日本の紅茶が好きでした。

スポンサーリンク







スポンサーリンク