ド素人初心者が毛筆・書道を終始独学で勉強してみた。【六ヶ月目】

まずはこちらの写真を見てもらいたい。

皆さんがどのように思われるか分からないが、これでも、大分上手くなった方だ。

完全なる初心者、ド素人の状態から練習を始めて、ちょうど半年が経過した頃の僕の字である。

では次に、僕が初めて筆を執った時の最初の一筆を見てみよう。

実に恥ずかしい。

では本題に入ろう。

毛筆・書道は独学で達成できるのか?

結論から申し上げると、達成できるかどうかは分からない。

しかし、続けさえすれば道は必ず開ける、とだけは言える。

以下には、どのような段階を踏んで上達していったかを書く。

これなら自分にでも出来そうだと思った人には、是非とも筆を執ってもらいたい。

要点は太字や赤字にしておいたから、そこだけをかいつまんで見てもらっても構わない。

初期の字はてんで駄目だ。

そもそも筆の扱いがまるでなっていない。

こんな酔っぱらいのサナダムシがとぐろを巻くような字を、よくもまあ人に見せることが出来たものだ。

最初は誰でも、筆圧などのコントロールが上手くいかないもので、

・字が太すぎる

・字が震えてる

・墨が多過ぎる

・筆が傾いている

などあらゆる問題が表出する。

我々が筆を執ってまず最初にクリアせねばならない課題は、この筆のコントロールであろう。

まずは筆を紙と垂直に立てること、そして、がむしゃらに沢山書き続けることだ。

ここでは練習量がモノを言う。

これは地獄のような練習の記録の1ページである。

画数の多い漢字の集合体を、細っこい線でちまちまと延々書き続けた、この時はまさしく無我夢中だった。

なおこれは「兵法三十六計」と云う中国に伝わる戦術一覧表のようなものを書いている。

お習字の先生だったらここで臨書とか写経とかいう言葉を持ち出して練習させるに違いないが、僕は素人でしかも独学だから完全に我流である。

地獄の兵法三十六計写しのおかげで、まずまず筆のコントロールが利くようになった、これで一ヶ月くらいだ。

次行ってみよう。

二番目にぶち当たる壁が、字の形状である。

何事も、上手くいかないのには必ず理由がある。

師匠がいればこの時に教えてくれたのだろうが、僕は独学だから、その「上手くいかない理由」から目を逸らしてしまった。

本来ならば筆のコントロールをある程度習得した時点で、次には「字の正しい形」等を覚える必要があっただろう。

しかし僕はここで独自性に走っている。

これはこれで、後々の参考にはなるものだ。

自分の感性に任せた字体がどのようなものになるか、書の常識を覚える前の自由な発想の字体を知ることが出来た。(下手だけど)

しかしこれは大変遠回りであって、この後正統派の字体を習得するのに苦労することになる。

僕は途中で、ひらがなが絶望的に下手くそであることに気が付いた。

というより、それまではひらがなを舐め切っていたのだ、ひらがなを書くのは実は滅茶苦茶難しいということを知らなかったから。

そこでひらがなメインの練習に切り替えた。

ここからがまた地獄になる。

何事も最初は上手くいかないものとは言うが、こんなにひどいことがあるだろうか?

いろは歌とあめんぼの歌(あいうえおの歌とも言う)にはよっぽど胸を借りた。

練習していくうちに、ある重大なことを理解した。

ひらがなは漢字に比べて、柔らかな字体で表現されている。

この柔らかさとしなやかさを書き出すためには、ある意味、勢いが必要不可欠だったのだ。

繊細な字を書きたいからと言って、丁寧に丁寧に、慎重に慎重に、では、必ず途中で字は震え、筆圧もまばらになってしまう。

実はひらがなの繊細さやしなやかさを表現するためには、大胆な勢いこそが要だったのである。

繊細さを意識しつつも、ちょっとした大胆さを以て筆を走らせると、以前よりもよいひらがなになった。

しかしここからがまたイバラ道で、ある一定の水準には達したものの、そこから急激に伸びが悪くなった。

そんな中でいよいよ習得したのが、字は身体全体で書く、と云う極意。

筆は、小手先のちょいちょいとした動きでは、決して扱い切れないのだ。

指先や手首はきちんと固定して、腕ごと筆を動かし、身体全体で字を書くのが毛筆には欠かせない技術だったのだ。

この事実に気が付いた時、衝撃が走った。

なにせこれを習得した途端、格段に字が美しくなったからだ。

先生がいれば、この程度はもっと早くに身に付いたかもしれないが、こうして独学するのが僕のやり方である。

人から教わる考えは微塵もない。

今のところは以上だ。

最後に、これから筆を始めたいと考える人にはこのぺんてる筆 中字を薦めておく。

正確には筆ペンだ。

アマゾンだと300円程度だが、僕が書店で買った時は500円した。

一本500円!?高過ぎィ!と言わないでほしい。

僕はこの半年で単行本3冊分近いページに字を書き殴ってきたが、なんとこの筆ペンは未だに最初の一本目を使い続けており、まだ一度も買い替えていない。

しかも毛が繊細で非常に書きやすい。

そう考えると、驚くほど安い買い物である。

練習帳は何でもいいけど、僕は百均(ダイソー)で単行本サイズのノートを買っている。

コンパクトな大きさであり、栞紐も付いてるからかなり重宝している。

ただ紙が薄いので、字が裏に透けてしまうという欠点がある。

自分に合うノートを各自見つけてもらいたい。

これをきっかけに筆を始めてくれる人がいたりしたら、嬉しい。

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