バイクのシフトチェンジ、エンジンの回転数を合わせた方が良いの?

バイクに乗り始めた頃に抱いた疑問について、解決する。

シフトチェンジ(ギアチェンジ)の時、ギアをアップもしくはダウンさせてからクラッチを繋ぐと、エンジンの回転数が急激に変化して「ぶぉぉおおおおん!」と音を立てる。

これはいわゆる「エンジンブレーキ」というもので、特にシフトダウンの時は、エンジンの回転数が急激に上昇するとともに、バイクは急減速する。

これはマニュアル車として当然のことであるから全く問題ない。

ではこれは、エンジンの回転数を合わせて極力抑えるべきことなのだろうか?

エンジンブレーキと回転数の変化

高速走行中の手動ブレーキは、ロック(タイヤの回転が止まった状態のまま路面を滑ってしまうこと)を引き起こしやすい。

特に急ブレーキをかける時、後輪はとてもロックしやすい状態にある。(急ブレーキになればなるほど前輪に重さがかかるため、後輪は地面をグリップできなくなる)

そのためにエンジンブレーキを利用する。

手動ブレーキに頼らずエンジンブレーキを多用出来るようになれば、ブレーキ系統の摩耗は抑えられ、何よりも安全である。

このエンジンブレーキをかけた時、いかにもエンジンに悪そうな急激な回転数の変化が起こるが、これは想定の範囲内の負荷である。

度が過ぎたエンジンブレーキ、例えば時速100キロで走行中にローギアに入れるなどは流石に良くない。

エンジンにも負荷がかかるが、何よりもクラッチに多大な悪影響を与える。

しかし常識の範囲内での回転数の変化であれば、別段気にしなくてよい。

よりよい運転のために回転数を合わせる

シフトチェンジでの回転数の変化を気にする必要はないが、エンジンの回転数を合わせて運転できる方がバイクのためにより良いことである。

シフトダウン時のエンジンの回転数の変化はエンジンブレーキである。

シフトダウン時は回転数を合わせない方が強いエンジンブレーキがかかるから、回転数を合わせなくてもよい。

だが回転数を合わせた方が、クラッチの消耗が抑えられるというメリットがある。

これについては筆者も、乗り始めて一年が経つ頃にようやく、シフトダウン時に回転数を合わせるようになった程度であるから、初心者であれば気にする必要はない。

シフトアップ時には回転数を合わせることを勧める。

シフトアップ時にもシフトダウン時と同じようにエンジンブレーキがかかる。

ただ、シフトダウンの時に比べると、回転数の変化はそれほど急激ではない。

その理由を以下で簡単に説明する。

・シフトダウン

5速4000回転で40キロで走行していて、シフトダウンする。

4速で40キロを出すには5000の回転数が必要である。

このバイクで5速40キロで走行中に4速にシフトダウンした場合、回転数は

4000回転 → 1000回転(クラッチを握った瞬間にアイドリングの回転数に下がるので) → 5000回転

と変化する。

・シフトアップ

逆に、5速4000回転40キロから6速にシフトアップする。

6速で40キロを出すには3000回転で十分である。

この時の回転数の変化は、

4000回転 → 1000回転 → 3000回転

となる。

シフトダウンの際は

4000回転 → 1000回転 → 5000回転

で1000回転から5000回転まで跳ね上がる。

シフトアップの際は

4000回転 → 1000回転 → 3000回転

と1000回転から3000回転までの小さい変化となる。

以上ように、シフトアップ時の方が回転数の変化は小さい。

加えて、より低いギアの方がバイクの速度に与える影響が大きく、より高いギアの方がバイクの速度に与える影響が小さいので、

「5速→4速」のようなシフトダウン時には強いエンジンブレーキがかかるが、「5速→6速」のようなシフトアップ時のエンジンブレーキは微々たるものとなる。

以上の理由から、シフトアップ時の回転数の変化は気にならない人が多いだろう。

しかしエンジンブレーキがかかっているのは間違いない。

これはスムーズな加速の邪魔になっている。

運転に余裕があれば、回転数を合わせることを勧める。

回転数の合わせ方

クラッチを離して回転数が下がったタイミングで、適切な回転数までエンジンを空ぶかししてからクラッチを繋ぐ。

方法はこれだけだ。

慣れてくると、クラッチを離すのと同時に空ぶかしして、エンジンの回転数を全く下げずにシフトチェンジ出来るようにもなる。

ピッタリの回転数に合わせることは難しいので、初めは出来ない。

そもそもピッタリの回転数に合わせる必要がない。

クラッチを繋ぐ前に、少しでも空ぶかしてエンジンの回転数を上げておくだけで、エンジンブレーキのかかり方が全然違う。

なお、ピッタリの回転数に合わせるためには「何速の何回転で時速何キロ出る」ということを覚える必要がある。

最初はいちいちメーターを見なければならないが、慣れれば体感で回転数を合わせることが出来るようになる。

なお筆者は、日本一周を始めて何千キロという距離を走るようになってから、ようやく回転数を合わせてシフトチェンジすることを意識し始めた。

何ヶ月もの間毎日のように乗っていたため、今ではクラッチを離してから繋ぐ一瞬のうちに、回転数を合わせられるようになってきた。

これらの動作を一瞬で行うには、この通り練習が必要である。

今すぐ完璧に行おうとしてはならない。

メーターに集中し過ぎるあまり事故を起こしては本末転倒である。

今はただ楽しく安全に、バイクに乗ってもらいたい。

バイクに乗る(買う)人と乗らない(買わない)人の特徴、バイクで得する人と損する人の違い

「バイクは馬鹿にしか乗れない」は本当

スポンサーリンク







スポンサーリンク